
マニラヘンプヤーン誕生秘話
マニラヘンプヤーンの誕生は、マダガスカル島で採れるラフィアに似た素材が欲しいというアパレル業界からの強い要望からでした。ラフィアはハットやかごバッグによく使われる素材。天然樹脂を多く含み柔軟性に優れ、型崩れやひび割れなどがおきにくいのが特徴です。
ラフィアはラフィア椰子の葉から採れる素材ですが、長さが2~3mと限られており、その葉を割いて均一な太さのものを生産するのも大変手間がかかります。そして天然繊維がゆえの染まりにくさもあり、堅牢度の高いものは技術的に難しいという弱点がありました。
繋ぎ目のない均一した太さの色落ちしない、ラフィアに似た糸が欲しい!というところからマニラヘンプヤーンの開発がスタートしました。
開発にあたっては、ナイロンやレーヨンのペーパーヤーンが存在しましたが、どうしても人工的な光沢感がラフィアとは相入れず、艶のないサラッとした風合いを目指しました。

マニラヘンプヤーンの原料
マニラヘンプヤーンの原料は、名前の通りフィリピン産のマニラ麻です。フィリピンでは、国策として生産されている歴史ある植物。自然界に自生しているもので肥料も農薬も使わずに育っています。ただし管理されている農園で栽培されているものではないので、オーガニック認証は取っていません。
マニラ麻は成長が早く、3~8ヶ月ごとに収穫されますが、根を残して収穫するとまた残された根から新しい葉鞘が伸びてくることから、マニラ麻を栽培することは、森林伐採に象徴される地球温暖化を防止するアクションにも繋がっています。
Co2を吸収し光合成によって酸素を排出するという、まさにカーボンニュートラルなSDGsな素材といえます。

染色のこだわり&環境に配慮した工場施設
マニラヘンプヤーンは、滋賀県の染工場で染めています。滋賀県は言わずと知れた琵琶湖がシンボル。その琵琶湖を守るために高い環境保全条例が敷かれており、特に工場排水は厳しい条例があります。

染料を含んだ排水はバイオ処理され、最後は土に返るような施設を工場内に持っています。
そんな工場で染めているマニラヘンプヤーンは、堅牢度が高い上に環境への配慮もされ、丁寧にムラなく染められています。
これは非常に高い技術の表れです。

薄くて丈夫、しなやかさ編みやすさの秘訣!
マニラヘンプヤーンは非常に上質なマニラ麻を使用している為、非常に薄く抄くことができます。これは紙幣に使われるほど丈夫な繊維質を持つからこそ可能な加工です。ペーパーヤーンの中でも、通常の同じようなゲージの糸と比較すると紙の幅は倍の31mm!(他社のペーパーヤーンは約15mm)この幅でこの太さになるのは、それだけ紙の厚みが薄いという証拠です。
紙が丈夫だから薄く抄ける、薄いから広幅にカットする、太ければさらに切れにくい丈夫な糸になる。つまり厚みが薄いことが、このしなやかで丈夫で編みやすいということに繋がっているのです。
近年、このペーパーヤーンを広げながら編むことがSNSで発信され、ブレイクしていますが、まさしくこの薄くて幅広なペーパーヤーンだからこそ生きてくる技法で、そのふっくらとした編み上がりは、まるで高級ブランドの製品のようです。

こだわりいっぱいの「マニラヘンプヤーン」!
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作品の洗い方はこちらをご参照ください